「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」という松尾芭蕉の句で有名な山寺(やまでら)は通称で、正式には宝珠山立石寺(ほうじゅさん りっしゃくじ) といいます。
立石寺は天台宗に属し、創建は貞観2年(860)天台座主第3世慈覚大師円仁によって建立されました。
当時、この地を訪れた慈覚大師は土地の主より砂金千両・麻布三千反をもって周囲十里四方を買い上げ寺領とし、堂塔三百余をもってこの地の布教に勤められました。
元禄2年(1689)には松尾芭蕉が奥の細道の紀行の際この地を訪れ、「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」の名句を残しました。
現在は約百町歩(33万坪)の境内を持ち、その中に大小30余りの堂塔が残されています。~立石寺HPより
よく「山寺に登る」といわれ、登山口から奥の院まで千四段あるそうです。所要時間は40~60分。
登山口を入ってすぐのところに根本中堂があります。根本中堂は立石寺という御山全体の寺院の本堂に当たる御堂だそうで、現在の根本中堂は延文元年(1356年)初代山形城主・斯波兼頼が再建したものです。
山門からの階段の途中に芭蕉の句を刻んだ「せみ塚」が立っています。さらに登ると仁王門。ここまでくれば奥の院までもう一息です。
奥之院は通称で、正しくは「如法堂」といいます。慈覚大師が中国で持ち歩いていたとされる釈迦如来と多宝如来の両尊を御本尊とする如法堂は、参道の終点にあるので「奥之院」と呼ばれています。
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