2016年7月18日月曜日

大膳神社能舞台(6-000、新潟県佐渡市竹田)

大膳神社の能舞台は、数ある佐渡の能舞台のうちでも最古のものと伝えられています。

松の絵に日輪を配した鏡板が特徴で、「佐渡国仲四所の御能場」の一つとして古くから演能が行われている由緒ある能舞台です。県の重要文化財に指定されています。

毎年定例能が行われ、鷺流狂言とともに神事芸能として奉納されています。

普段は静かな佇まいで、簡素ななかにも伝統の重みを感じることができます。

雨戸などもなく、いつでも舞台や鏡板を見ることができます。

大膳神社には、謡曲「壇風」に登場する日野資朝(前シテ、宝生流ではツレ)と大膳坊(ワキ、謡曲中では帥の阿闍梨の名)が合祀されています。
正中の変の折、日野資朝(ひのすけとも)卿は当国(佐渡国)に配流され、一子阿新丸(くまわかまる)は父子対面を求めて遥々都から下向したにも拘らず、遂に許されぬ儘、父刑死の無念を霽らすべく城主本間山城守の館に潜入し、その弟三郎を斬って本懐を果した。 
この間、大膳坊賢榮は真の敵は鎌倉なりと阿新丸を諭したが、その孝心の已み難きに感動してこれ を扶け、更に迫り来る討手窮追の危機の中に阿新丸を守護し、無事死中を脱して帰京せしめた。
山城守は激怒し大膳坊を処刑したが、その後大いに悔い畏れて、日野資朝卿と大膳坊を当社に合祀してその霊を崇め奉ったと伝えられている。~大膳神社縁起より

大膳神社能舞台

松の絵に日輪を配した鏡板

大膳神社縁起