2016年9月19日月曜日

玉藻稲荷神社(5-082、栃木県大田原市蜂巣)

玉藻稲荷神社(たまものいなりじんじゃ)は、玉藻前(九尾の狐)の心霊を祀った神社として有名です。

広がる田畑の中にこんもりとした森があり、赤い鳥居をくぐって細い参道を行くと石の鳥居が現れます。薄暗く木々に囲まれて朱色の本堂があります。
昔、狐の化身でありながらもその麗美な姿のため、帝にたいへん寵愛された玉藻の前という美女がいました。しかし、帝が病気の折の祈祷でその正体をあらわにした九尾の狐は、この地に逃げ込み、蝉(せみ)に身をかえ桜の木の陰に隠れていたのですが、池(鏡が池)に映った真の姿を見つけられ討たれてしまったということです。  
鏡が池は、今もなお清らかな湧き水をたたえ、その名にふさわしく、水面に緑深き風景を映し出しながらひっそりと広がっています。~大田原市観光協会HPより
 建久四年(1193)源頼朝が那須遊猟のときに、この社に参詣したと伝えられています。
また、元禄二年(1689)4月12日、松尾芭蕉は、この篠原の池を訪れています。『おくのほそみち』に「ひとひ郊外に逍遥して、犬追物の跡を一見し那須の篠原をわけて、玉藻の前の古墳をとふ。」とあります。~解説板より
境内に芭蕉の句碑「秣(まぐさ)おふ人を枝折の夏野かな」や源実朝の歌碑「武士(もののふ)の矢並み つくろふ 籠手の上に 霰たばしる那須の篠原」などがあります。

また、本堂の右手に「鏡が池」、さらに小さな鳥居をくぐると「狐塚」の霊を移したという祠があります。「狐塚址」はすでに記事にしましたが、「ここより北東の地の県道沿いにある」と解説板に記されています。

「鏡が池」は「九尾の狐」の姿を映し出したというミステリアスな雰囲気を醸し出していました。

玉藻前稲荷神社の一の鳥居と参道

石の鳥居(左右の柱には由緒などが刻まれている)

本堂

狛狐

狛狐

神社の解説板

「鏡が池」

「鏡が池」の解説板

「狐塚」の霊を移したという祠に通じる鳥居

「狐塚」の霊を移したという祠

実朝の歌碑と解説板



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